【ニックネーム:Dr.うえPさんレビュー】
この作品の面白さには実際ワケがある。
基本的には主人公ジョジョの成長成功物語なのだが、その過程で幾多の困難や障害を乗り越えるため、「信頼」という絆で結び付いた仲間とともに力を合わせて冒険を続けていく。そんな姿をスピーディにテンション高く描いた作品である。
なお、本作は同時にロードムービー的要素も兼ね備え、今回のロケ地であるイタリア地方の風景や文化を織り交ぜつつ、ラテン系独特の熱っぽさと、ギャングという設定上のクールさや、イタリアらしいファッションの華やかさ鮮やかさという演出もあいまって、多くの読者をジョジョ中毒にするのではないだろうか。
実のところ、自分の夢を実現すべく敵を倒し続けて最後にボスキャラを倒すという、わかりやすいストーリーなのだが、その戦闘時にそれぞれの攻撃手段として登場するスタンド(自分の精神力が具現化された分身や特殊能力)も、ジョジョシリーズのど真ん中の魅力であり、男の子のみならず女の子でも、絶対にシビれるポイントである。
登場人物は皆、夢も秘密も持ち合わせていて、主役以外の脇役や敵キャラまで、非常に個性があり魅力的で、気付くとすっかりその魅力にヤラれてしまう。そういったキャラクターの描かれ方も、この作品の見どころだろう。
なお、ジョジョの奇妙な冒険は、それこそシリーズになっていて、これは第五部ということなので、前後含めて読むと更に理解が深まるが、本作だけでも十分に楽しめる内容となっている。
そして最後に、ジョジョシリーズには、名言名台詞が数多く存在するのも面白いところ。是非、ご自分でハートにズギュウーンと来る台詞を探してみて欲しい。
では、皆様、アリーヴェデルチ!(さよならだ)